陽だまり日記

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陽だまり日記

大好きな本や映画のことなど

「愉しき哉人生」(1944、日本)

映画

成瀬巳喜男監督の「愉しき哉人生」を、10年くらい前にCATVの映画チャンネルで見ました。
普段、白黒の映像に感じる物足りなさを全く感じない、不思議な映画で、忘れられなくなりました。
この映画も、大変残念なことに、DVDになっていません。

ストーリーは、郊外の町に、東京から、ある家族が引っ越してくるところから始まります。
時代は、当時の現代=戦時中で、敗戦の色が濃くなってきた昭和19年です。物が不足し、食べ物も十分にありません。不自由な生活の中、ちょっとしたことで喧嘩が起きます。
ところが、引っ越してきた家族が、ポジティブに生活を『工夫』し楽しむ姿を見て、町の人々も次第に感化されていきます。…

どんなに息苦しい世の中になっても、人々が心の中に持っている自由は、誰にも奪うことができないという、静かな気概が伝わってくるような気がしました。

木下惠介監督の「陸軍」(1944)を見た時にも感じましたが、自由な表現が規制される中にあっても、真実を伝えることをあきらめなかった人々は、決して少なくなかったのだと思いました。