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色彩が鮮やかなところと、荒廃した空間に風変りな人々が集まっているところが似ていると思います。
でも…、「バグダッド・カフェ」には魔法のような救いがもたらされ、ハッピーエンドになりますが、「どですかでん」にそんな奇跡は起きません。
「どですかでん」の景色は人工物が多く、自然がほとんど描かれません。人々は貧しく、モラルは荒廃していますが、彼らはその暮らしを受け入れています。息子のために信心をしている母親だけが唯一の例外で、息子の頭が良くなるように、毎日仏に祈っています。
彫金師は町に珍しい有徳の士で、人々を何度も助ける一方、取り返しのつかない過失や罪には無力です。救いのない事件がいくつも起きます。それでも昨日と同じように生活は続いてゆきます…。
坂口安吾氏が「文学のふるさと」で述べているように、救いのないこと自体が救いだということを、表現したのかもしれませんが…、これを心から理解するには私にはまだ時間が必要なようです。
坂口安吾「文学のふるさと」(青空文庫)
でも、もう少し「どですかでん」を考えてみたかったので、原作「季節のない街」も読んでみました。
ところで、この映画のメインテーマ曲「どですかでん」は、日だまりの中に寂しさがあるような、癒し系の名曲だと思います♪ 私は、Pascalsのカバー版をよく聴いています♪♪ このアルバムは他も名曲揃いです!
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