陽だまり日記

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陽だまり日記

大好きな本や映画のことなど

「戦争責任者の問題」

伊丹万作「戦争責任者の問題」(青空文庫)
昭和21年に書かれた文章です。下に引用するとおり、戦争の責任は、軍の上層部だけにあるのではないことを、国民全体が認識しなければならないと主張しています。

つまりだますものだけでは戦争は起らない。だますものとだまされるものとがそろわなければ戦争は起らないということになると、戦争の責任もまた(たとえ軽重の差はあるにしても)当然両方にあるものと考えるほかはないのである。
そしてだまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになつてしまつていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。
(略)
「だまされていた」といつて平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でもすでに別のうそによつてだまされ始めているにちがいないのである。

全く同感です。それでも渦中にいると、何が本当か本当に分からなくなってくることを、最近になって痛感しています。
たとえば、311後の食品の安全性問題について。ここ数年のスーパーの品揃えは、以前とは変わってきていると思います。にもかかわらず、今、安全性を「気にしている」と公言する人はほとんどないようです。ついこの間、ツイッターが炎上してしまった有名人もいました。サイレント・マジョリティはいったいどちら側にいるのでしょう。歴史は繰り返すと言いますが、また暗い時代が来るのでしょうか。