陽だまり日記

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大好きな本や映画のことなど

「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」(1985、スウェーデン)

マイライフ・アズ・ア・ドッグ [DVD]

マイライフ・アズ・ア・ドッグ [DVD]

家族の危機に見舞われた12歳の少年の心の成長を描いた作品です。
主演の男の子の表情がとてもよかったです。どこかで会ったような、誰かに似ているような懐かしい感じのする俳優さんでした。
映画は、過去と現実を行き来しながら進むので、最初は、ちょっと分かりづらい?と思いましたが、その分、繰り返して観る楽しみがあります。

主人公のイングマル少年は、辛いことがあるたびに、宇宙船に乗せられて餓死してしまったライカ犬に思いを馳せます。どんなに悲しくても「ライカ犬よりマシ」と自分を慰めます。
どうにもならない運命に翻弄される犬と、自分の境遇が似ていて、仲間のように感じられたのだと思います。

イングマルが、ある時点で、ライカ犬を宇宙に送った人々は、最初から犬を助けるつもりなんてなかったんだ(´・ω・`) と気付くところが、とてもリアルに感じられました。
私は鈍感なので、子供のころにはこういうことに全く気付かず、幸せに過ごしていましたが…、大人になって大分経ってから、アレッ!?と思うことが時々あります…。

ライカ犬を見殺しにした人々と、可愛がっていた飼い犬シッカンを助けられなかった自分が重なったとき、少年の "犬としての人生" は終わったのかな…と思いました。