「君はだぁれ?」
「君はだぁれ?」を読みました。イタリアの作家さんの小説です。図書館で偶然見つけて、表紙の絵が可愛らしかったので、思わず手に取りました。
- 作者: パオラ・マストローコラ,フランコ・マッティキオ,川西麻理
- 出版社/メーカー: シーライトパブリッシング
- 発売日: 2008/08/11
- メディア: 単行本
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(主人公が何の動物か、物語の途中まで伏せられているので、表紙に描かれているのは少し残念に思いました。)
主人公が自分の属する社会に裏切られて心のバランスを崩すシーンと、その後、社会から逃げ出して姿の見えないモグラたちと対話しながら「自分は誰でもない」と気付いたときに、自分に翼があったことを思い出すというエピソードが印象的でした。
集団に属することによる気持ちの安定と…、集団に圧倒されて精神を病んでしまうこと、そこから自分の道を見つけ出すことは、とても古くて、新しいテーマだなぁと感じます。飛躍してしまうかもしれませんが、多神教と一神教というのは、こんな人間の葛藤を反映しているような気がしてなりません。