陽だまり日記

陽だまり日記

大好きな本や映画のことなど

片目 の検索結果:

インドの「片目をつぶした僧」のお話

「片目をつぶした僧」というインドのお話を見つけました。 ある天文同好会のホームページから。 www.saninjyoho.com お話はこちら。大変興味深いので引用させていただきます。(問題があればご連絡ください) インドの古代神話では、金星は男の神シュクラで、その光と色から、「十六の光を持つ神」、また「白い神」とも呼ばれていました。シュクラは僧侶でもあり、善王バリの師でした。インドの神々は徳行の高い人間をきらったので、ある時、ヴィシュヌが小びとの姿でバリの前に現われ、施し物…

インドの「隻眼の聖者」のお話

…バラモンは、神に仕える正しい方法を知らない粗野な猟師が嫌でたまらなかった。祀られている神は、猟師の気持ちの純粋さをバラモンに見せるため、神像の目から血を流した。すると猟師は自分の片目を捧げ、神が止めなければ両目を捧げるところだった。これを見たバラモンは神への愛は正しい儀式よりも尊いことを知り、猟師は片目の聖者として以後崇められることになった。 要約すると上のような内容です。 隻眼の聖者は、信仰心が非常に強く、神に特に愛された人。とてもすっきりしていて分かりやすいと思いました。

片目伝説(10)ヒトツモノ

先日書いた片目伝説(9)の、柳田国男さんに関する、下の部分の続きです。 柳田氏は、片目の神=大昔の生け贄という、ちょっとびっくりするような仮説を提唱しています。時代が下りその意味が忘れられて零落した姿が、妖怪・一つ目小僧だというのです。 この説には批判もありますが、角川ソフィア文庫「一目小僧その他」の解説によれば、解説者・鎌田久子氏の実家は代々「五郎つあま」と呼ばれ、長男でも五の字のつく名前を付けられ、当主あるいはその妻が片目になるという言い伝えがあり、神官ではないものの家の…

片目伝説(9)ここまでのまとめ

…話があって、ここでは片目にはならないものの、これが片目伝説の記録された最も古い形と述べています。 右の挿話に従えば、山の神は目を射られて確かに「殺された」とはいえ、それにより本当に神の活動に終止符が打たれたわけではないので、この場合もともと殺害の話では少しもなく、片方の目の失明だけが伝えられたのではないかと考えたい。 (中略) これらの山の神は、敵対して征服された住民の神となっていた。この場合は、祀られている神の目の怪我の原因となった植物が、通常はひろく忌避されているのとは正…

片目の神様のこと(8)

片目の神様の伝説に付随する作物禁忌について、「それを作らない」という地域の近くには、それをたくさん作る地域があるのかも……?と、ふと思い付きました。 仮に、P村に氏神Q様がいた。そこに新しくRという有力者が移ってきて、P村にもともとなかった植物Sを植えた。Q様を祀る勢力は以前より衰えた。それで、Q様の氏子たちは、Q様がSで怪我をしたので~と言い伝えるようになった。とします。 (昔はどういうきっかけで、どういう規模で人々の移動が起こっていたのか、それについての知識がないのですが…

片目の神様のこと(7)

…てみたらこのブログで片目の神様のことに触れるのは7回目でした。 柳田国男さんの「日本の伝説」に収録されている片目の蛇の話は、何だか「金枝篇」みたい?と思ったので、片目・一つ目のことを考察している別の本の該当箇所を見てみました。 山の神 作者: ネリー・ナウマン,Nelly Naumann,野村伸一,檜枝陽一郎 出版社/メーカー: 言叢社 発売日: 1994/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 1つ分かったのは、「古事記」「日本書紀」に、ヤマトタケルノミコトの…

「日本の伝説」(片目伝説6)

…りました。 この中に片目の神様について記述された箇所があります。 久々に読み返して、とても気になる部分を見つけました。取りあえず、忘れないように引用しておこうと思います。 飛騨(ひだ)の萩原(はぎわら)の町の諏訪(すわ)神社では、又こういう伝説もあります。今から三百年余り以前に、金森(かなもり)家の家臣佐藤六左衛門という強い武士(さむらい)がやって来て、主人の命令だから是非この社のある所に城を築くといって、御神体を隣りの村へ遷(うつ)そうとした。そうすると、神輿(みこし)が重…

水神への生贄?(片目伝説5)

…小僧」) 柳田氏は、片目伝説を、田の神へ生贄を捧げていた名残と考えていたようです。 ちょっとびっくりするような話ですが、人柱や持衰も考えてみれば水の神に捧げていたわけだし…もしかしたら、そんなこともあったのかも…という気もしました。 一目小僧その他<柳田国男コレクション> (角川ソフィア文庫) 作者: 柳田国男,小松和彦 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川学芸出版 発売日: 2013/02/14 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る …

片目の伝説(4)

…を手にとって開くと、片目の魚のお話が載っていました。 片目の魚の伝説とは… ある池・沼などに住む魚がおかしなことに皆片目だといい、それにまつわるさまざまな因縁が語られます。たとえば、片目を矢で射ぬかれた武将がその池で目を洗って以降、魚が片目になった…など。 片目の伝説って、なぜこんなに、あちこちに、沢山あるのでしょう? 私の郷里には、片目の神様の伝説があるので、ちょっと気になってしまいます。 片目の神さまの伝説とは… 神さまがある地方へ出かけた折、ある特定の(ウド、胡麻、竹な…

鬼の伝説(片目伝説3)

…ようです。 それに、片目伝説や、かつて星祠と呼ばれた神社もあります。でも、そのあたりが鉱山だったという話や、鬼の子孫に関する話題は、きいたことがありません。知らないだけかもしれませんが…、少なくとも、地名辞典等には全く出てきません。徳川時代の記録では、触れられていないようです。江戸期に入る前に、移住者がかなりあったようなので、住民が入れ替わってしまったのかもしれません。詳しくは分かりませんが、古代から中世にかけては、鉱山やタタラ場があったけれど、すっかり廃れてしまったのかな……

片目伝説(2)

…のブログの関連記事 片目の神さま(植物禁忌)や、片目の魚の伝説が、鍛冶の神さま&鉱毒に関係しているなら、"特定の魚(鰻など)を食べない" という言い伝えは、どうなのかな?と思って、試しに、目についた例を調べてみました。すると、言い伝えそのものの中には、鍛冶の "か" の字もなく、「村社にまつられている神さまの使いだから食べない」とされていました。 ところが、その神社のすぐそばに「鍛冶」の名のつく地名があり、また、言い伝えのバリエーションとして、「食べると片目になる」「うっかり…

片目伝説(1)

…のブログの関連記事 片目伝説は日本全国にあり、片目の "魚" が出てくるものと、片目の "神さま" が登場するものに大別されます。柳田国男「日本の伝説(青空文庫)」にも沢山収録されています。片目の魚の伝説は、ある池・沼などに住む魚がおかしなことに皆片目だといい、それにまつわるさまざまな因縁が語られます。一方、片目の神さまの伝説は、神さまがある地方へ出かけた折、ある特定の(ウド、胡麻、竹など)植物で目を傷めたので、それからその地方にはその植物が生えなくなったという、何とも不思議…