陽だまり日記

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大好きな本や映画のことなど

不殺生?

先日、ラジオ「昔話へのご招待」の、タイの昔話の回を聴きなおしていて、疑問に思ったことがあります。
タイで象をたくさん殺した王様が、罰として木の精になってしまい、その罪を洗い流すために功徳を積もうとする話がありました。これは、仏教の不殺生の教えと関係がありそうです。
一方、日本の「へび婿」や「猿婿」は、最後に動物を殺して終わります。これらの昔話は、日本古来の自然宗教では神様だった蛇や猿が、仏教の流入で地位が下がって畜生になってしまったため、最後に殺されて終わると、ラジオで解説していたように思います。でも、仏教の不殺生はどこに行ってしまったのでしょう…?人間の娘を嫁に欲しがるような動物は、妖怪変化の類なので(?)、不殺生は適用されないのでしょうか?

それとも…どちらの話も、仏教というより、背景にある民族固有の信仰が強く影響しているのでしょうか。つまり、タイでは象が非常に神聖視されているので、仏教に関わらず、象をたくさん殺した王は罪があると思われていたのでしょうか。そして、日本では、動物を神のように崇める場合と、鬼のように容赦なく殺してしまう場合の両方があったのでしょうか。