外国の植物禁忌例
海外の植物禁忌にはどんなのがあるのか。インターネットで幾つか見つけました。
ネパール・インド――竹
・ネパールのMidhills、Kerabari、Teraiでは、竹を植えると土地が痩せる、植えた人が不妊になる、竹林にはお化けや霊が住む、蛇や象を呼び寄せるなどといわれている(Das and Mitchell、Banko Janakari, Vol. 15, No. 2, 2005)。
・ネパールのKakani-Kathmanduでは、竹は不妊と関連付けられているため植えたがらない。インド・ケーララ州でも同様。
Bamboo good luck symbols, charms, taboos and superstitions and fairytales from Japan and the rest of Asiajapanesemythology.wordpress.com
ジンバブエ――トウジンビエ(pearl millet)
・干ばつに強いことが知られているが、干ばつのあった年でも、Mambwere村では植えることは禁忌とされる。大昔、村のリーダーがトウジンビエを食べて死んだと伝えられ、育てると先祖の霊を怒らせると信じられているため。
gca.org※2020年5月の記事
マラウイ――フタゴマメ(bambara groundnut)
・干ばつに強く、土地を肥やすにもかかわらず、生産・消費ともに低い理由は、子どもを亡くした女性だけが育てられるとされているため。栽培すると一家に死をもたらすが、既に子どもを亡くした母親であれば死を免れると信じられている。
www.nri.org※2013年の記事
感想
・日本にも竹栽培禁忌はあり、理由は「神様が目を突かれたから」。ネパールの「植えると土地が痩せるから」が本当ならもっともな理由ですが、どうなんでしょう。農業をしたことがないので分かりません。たけのこは生えてくると思うけどねえ。
・ジンバブエの「大昔、村のリーダーが食べて死んだ」は、日本の「神様が目を突かれた」に似た感じもありつつ、より直接的で分かりやすいと思いました。
・マラウイの例は禁忌というか制限ですが、子どもを失った母親がフタゴマメを育てるというのは何か宗教的な意味があるのか、あるいは社会的分業?
・考えてみれば、畑があるからといって、何でも植えたらいいというもんじゃないんだろうな。土地の広さ、気温、湿度、採算性など、条件に合わない作物を植える必要はないわけで。そういう村の取り決め的なことも関係しているのかも……。