陽だまり日記

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大好きな本や映画のことなど

鬼の伝説(片目伝説3)

若尾五雄氏の「鬼伝説の研究 -金工史の視点から-」によれば、大江山酒呑童子のような、鬼退治伝説が残っている土地は、周辺に鉱山があったり、鋳物師がいたりする場合が、多いのだそうです。そして、その土地では、鬼(鉱夫、鋳物師など)は嫌われる対象でなく、むしろ尊敬されているといいます。

私の郷里にも、鬼退治伝説があります。大江山と同じように、「鬼の岩屋」もあります。近隣から、銅鐸も見つかっているようです。
それに、片目伝説や、かつて星祠と呼ばれた神社もあります。

でも、そのあたりが鉱山だったという話や、鬼の子孫に関する話題は、きいたことがありません。知らないだけかもしれませんが…、少なくとも、地名辞典等には全く出てきません。徳川時代の記録では、触れられていないようです。江戸期に入る前に、移住者がかなりあったようなので、住民が入れ替わってしまったのかもしれません。

詳しくは分かりませんが、古代から中世にかけては、鉱山やタタラ場があったけれど、すっかり廃れてしまったのかな…と、想像しています。

郷里は、かなり辺鄙なところにあり、古代や中世に人がいたとは、何となく思っていませんでしたが、上のことから、資料を見直してみると、古墳がいくつかあることを知りました。また、昔、その古墳から朱と一緒になった人骨が出たという言い伝えもありました。骨は現存していないようなので、真偽は不明ですが、もし本当なら、裕福な人のお墓があったのかもしれません。
古墳時代弥生時代?)以来の歴史がある土地とは、思ってもみなかったので、意外な発見でした♪