陽だまり日記

陽だまり日記

大好きな本や映画のことなど

メモ

作物禁忌

千葉県ホームページに掲載されていたこちらの資料によれば、作物禁忌は、外来植物を土地の神が嫌うと言って忌む風習なのだそう。 そう言われてみると、代表的な禁忌作物であるゴマ(胡麻)やキュウリ(胡瓜)は異民族を表す「胡」の字が付いています。 そし…

縄文人アップデート

近年のDNAの研究で、従来、東南アジアまたは北東アジア起源と考えられていた縄文人が、どちらにも属さない、独自の集団であることが分かったそうです。 www.brh.co.jp 日本の言語や文化は、南方由来と北方由来が混ざり合っていると昔からいわれています。 以…

聖なる植物

前回の続きです。 シュクラが目をケガしたのは、日本語のお話(出典不明)では「わら」となっていますが、スカンダ・プラーナでは「Darbha grass」=ギョウギシバとなっています。 en.wikipedia.org When he obstructed the flow of water at the time of th…

インドの「片目をつぶした僧」のお話

「片目をつぶした僧」というインドのお話を見つけました。 ある天文同好会のホームページから。 www.saninjyoho.com お話はこちら。大変興味深いので引用させていただきます。(問題があればご連絡ください) インドの古代神話では、金星は男の神シュクラで…

インドの「隻眼の聖者」のお話

国会図書館デジタルコレクション「インド・ペルシャ神話と伝説」(S10、馬場吉信 等編)、「シヴァ物語」の中に、「隻眼の聖者」(p. 366~370)というお話がありました。 dl.ndl.go.jp ある猟師が、山頂で神像に出会って深く信心するようになった。ところが…

物言う牛

予言獣「件」(くだん)に関する続報です。 私は何でこんなに件が好きなんでしょう(笑) 最近のマイブーム『捜神記』をパラパラ見ていたら、「204 牛がものを言えば」が目に留まりました。 捜神記 (東洋文庫0010) 作者:干宝 平凡社 Amazon 中国の晋という国…

片目伝説(10)ヒトツモノ

先日書いた片目伝説(9)の、柳田国男さんに関する、下の部分の続きです。 柳田氏は、片目の神=大昔の生け贄という、ちょっとびっくりするような仮説を提唱しています。時代が下りその意味が忘れられて零落した姿が、妖怪・一つ目小僧だというのです。 この…

「今昔物語集」拾い読み

「今昔物語集」(現代語訳)を拾い読みしていて、本朝部と震旦部に似た話があるのを見つけました。 ・本朝部(日本の説話) 巻第十四 第十三 入道覚念、法華を持して前世を知る語 ・震旦部(中国の説話) 巻第七 第二十 沙弥、法華経を読むに二字を忘れ、つ…

外国の植物禁忌例

海外の植物禁忌にはどんなのがあるのか。インターネットで幾つか見つけました。 ネパール・インド――竹 ・ネパールのMidhills、Kerabari、Teraiでは、竹を植えると土地が痩せる、植えた人が不妊になる、竹林にはお化けや霊が住む、蛇や象を呼び寄せるなどとい…

片目伝説(9)ここまでのまとめ

私の郷里には、"昔、神様がある植物で目を突いたのでそれを植えない"という伝説があります。 こんな伝説は日本各地にあることを、日本民俗学の祖・柳田国男氏が、著書「日本の伝説」等で指摘しています。 www.aozora.gr.jp ドイツの日本学者ネリー・ナウマン…

アマビコ、猿神、孫悟空

先日、「件(くだん)」に関して、日本で古くから語られてきた化牛説話が、時代の変化で人々の信仰を徐々に失った結果、なぜ人が牛になるのかという因果関係が顧みられなくなり忘れられていった。しかし半人半牛の姿はインパクトがあって記憶されていたので…

「日本霊異記」の牛女

「日本霊異記」(現代語訳)の下巻第二十六に、強欲のため、死んで7日後に上半身が牛となって生き返った人の話がありました。讃岐国美貴郡の、田中真人広虫女(たなかのまひとひろむしめ)という名前の女性です。 百科事典に載っている有名人のようです(↓)…

妖怪の効能

今年2020年はアマビエという妖怪が話題ですが、「くだん(件)」という妖怪も、かつてアマビエとよく似た厄除けの効能で有名になったと知り驚きました(Wikipedia)。似たような妖怪が複数いるのはなぜなのでしょう? 「件」は、厄除けばかりでなく、災害を…

お雑煮のこと

関西風の、白味噌(西京味噌)のお雑煮を最近初めて食べました。 甘いのでびっくりしました。 味噌味と言っても、塩分が少なくて、普段の味噌汁とは全然違います。 もはやスイーツに近いような感じがするくらい。 それでふと疑問に思ったのは、西京味噌は今…

「ざぼん」「謝文旦」について

1つ前の記事に書きましたが、朱欒(ざぼん)と文旦は1つの同じ果物Citrus maximaを指します。 朱欒は中国語、ざぼんはポルトガル語(zamboa)。 文旦も中国語ですが、wikipediaによれば、中国の中でも南部の潮州語が伝わったもののようです。発音はブンタン…

「朱欒」「ざぼん」について

2つ前の記事で、江戸時代に書かれた「阿波志」・「阿波誌」の、柑橘類に関する記事を引用しました。 ざぼん 郷名ケムス又の名サブム、橙に似て大 香櫞 即ち仏手柑 宜母子 郷名スダチ、柚に似て小、以て酢に代るべし 橙 郷名ダイダイ 橘 郷名カウジ やや小な…

「カブス」「カブチ」について

1つ前の記事で、江戸時代に書かれた「阿波志」・「阿波誌」の、柑橘類に関する記事を引用しました。 ざぼん 郷名ケムス又の名サブム、橙に似て大 香櫞 即ち仏手柑 宜母子 郷名スダチ、柚に似て小、以て酢に代るべし 橙 郷名ダイダイ 橘 郷名カウジ やや小な…

「すだち」(酢橘)のルーツ

もうすぐサンマの時期です。サンマといえばスダチ。その遺伝的なルーツについての覚え書きです。 1.スダチは「カボス」の異母きょうだい。共通の父親(花粉親)がユズ。 ここまではっきり分かっていたとは! 2.カボスの母親は「クネンボ」。一方、スダチの…

片目の神様のこと(8)

片目の神様の伝説に付随する作物禁忌について、「それを作らない」という地域の近くには、それをたくさん作る地域があるのかも……?と、ふと思い付きました。 仮に、P村に氏神Q様がいた。そこに新しくRという有力者が移ってきて、P村にもともとなかった植物S…

水神への生贄?(片目伝説5)

*このブログの関連記事 柳田国男氏の「一目小僧」を、再読してみました…1つ、気になったところがあるので下に引用します。 …ただ祭の時、神と人との仲に立って意思の疎通を計った特殊の神主が、農業にとっては一番利害関係の大なる水の神の祭に、比較的ひ…

片目の伝説(4)

*このブログの関連記事 先日、地元の図書館で、ふと民話の本を手にとって開くと、片目の魚のお話が載っていました。 片目の魚の伝説とは… ある池・沼などに住む魚がおかしなことに皆片目だといい、それにまつわるさまざまな因縁が語られます。たとえば、片…

秋の長雨

今年の夏は随分暑くて、水不足とも言われていたのに、今度は一転して雨続きです。 そろそろ、洗濯物を外に思い切り干したいです!

水位

ニュースを見ていると、いろいろな言葉が出てきて、混乱してしまいますが、川の水位は、 はん乱注意水位<避難判断水位<はん乱危険水位 (<越水)ソース:川の防災情報(国土交通省)今回の大雨で、上のサイト、自治体のHPやライブカメラ、Yahoo、TVなどを…

適応能力?

年を取ると、新しい環境への適応能力が落ちるとよくききます。新しい職場、新しい文化、新しい言葉、新しい土地…。 若い時には、ワクワクする気持ちの方が大きかったと思うのですが。年々、実感することが多くなりました。 新しい環境に入ると、以前の自分が…

久しぶりに

このところ、PCの調子が良くなく、地道に修復を試みていました。 どうやら、やっと、うまくいったようです。 よかった!

真夏の大掃除

洗面所の水垢をサンポールで落とし、換気扇の汚れをセスキ+お湯で落とした1日でした。 どちらも骨が折れる作業でした。

ハイヌウェレ2

ハイヌウェレや、山姥の錦などのお話をきいていたら、鶴の恩返しを思い出しました。それから、もしかして農耕が始まった頃には、豊作を願うために女性を捧げることがあって、 それはあんまりなので、代わりに土偶を作るようになったのかな…なんて、つい、想…

ハイヌウェレ

ラジオ「昔話へのご招待」で大分前に放送された、「インドネシアの昔話」シリーズ5回目、6回目の「ハイヌウェレ」のお話をきいて、 なんとなく、女性は赤ちゃんを産むので、そこから、女性の体から食物や陶器が出てくるという連想になったのかな?という気が…

女の子がヒキガエルの皮をかぶるお話

母が読んでくれた本は、タイトルを覚えていませんが、昔話集のような感じで、沢山お話が入っていました。 いちばん印象深かったのは、女の子が山道をひとりで歩くので、ヒキガエルの皮をかぶって老婆に変身するというお話です。どうして変身しないといけない…

昔話の伝承(個人的な覚書)

昔話の伝承について、個人的な記憶の覚書です… といっても、今思えば、私が子供の頃には、もうほとんど廃れていたという、ちょっと悲しい思い出です。私の郷里は、過疎化がすすんで学校が次々に廃校になっている、かなりのへき地にあります。 それでも、祖父…