あぶらとり(1)
ラジオ「昔話へのご招待」で、私にとって忘れられないお話のひとつに「あぶらとり」があります。
ちょっとこわい、その内容もさることながら、「外国からきたお話かもしれない」という小澤先生のコメントが、印象的でした。私も聞いていて、他の昔話と少し雰囲気が違っていて、何だか海外ドラマみたいだなぁ…と、思ったからです。
ふと思い出して、こちらのカタログを見てみました。
- 作者: ハンス=イェルク・ウター,小澤俊夫,加藤耕義
- 出版社/メーカー: 小澤昔ばなし研究所
- 発売日: 2016/08/01
- メディア: 単行本
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類話は、ヨーロッパ、中央アジア、中東、インド、中国、アフリカと、広範に分布しています。
(ただ、話型956に分類されるお話であっても、脂を搾られる場面が入っていないものも沢山あるようです。)
ついでに、「あぶらとり」でインターネットを検索してみたら、日本の「今昔物語集」の中に、似たお話が2つ収録されていて、うち1つは中国の7世紀の文献を和訳したものということでした。
ずいぶん古いお話だったのですね。何となく新しいお話かと思っていたので、意外でした。